PSUワット数の計算方法
電源ユニット(PSU)は、PCの内部で最も目立たないコンポーネントの1つです。多くの場合、PCの内部に目立たないように配置されており、すべてのコンポーネントに電力を供給しています。
電源が適切でない場合、PCが不安定になったり、予期せずシャットダウンしたり、ハードウェアが損傷することさえもあります。
PSUの役割とは?
PCのコンポーネントは非常にデリケートで、正常に機能するためには、安定したクリーンな電力を供給する必要があります。
電源ユニット(PSU)は、壁のコンセントから供給される交流電流(AC)を直流電流(DC)へと変換します。PSUは、この電流を複数の電圧レールへと安全に分配し、PCの各コンポーネントへと電力を供給します。
ワットとは?
ワット(W)は、1秒あたりに供給されるエネルギー量を示す電力の単位です。定格出力は、PSUが任意の時点でシステムに供給できる最大電力量を表します。
例えば、800WのPSUの場合、最大負荷時には最大800Wまで電力を供給できます。
PCに必要なワット数とは?
PSUを購入する前に、PCが必要とするワット数について理解しておく必要があります。この電力要件は使用するコンポーネント、とくに消費電力を最も必要とするCPUとGPUに大きく左右されます。
PCの電力消費を見積もる際、初心者にとって最も簡単な方法は、CPUとGPUのTDPを合計することです。そのうえで、推定消費電力がPSUの最大出力の80%未満におさまるように、標準的な次のPSUサイズを選ぶことができます。20%の余裕をもたせておくことで、電源の効率性や冷却性を高め、突発的な電力スパイクにも対応することができます。
たとえば、AMD Ryzen 5 7600とRTX 5060を組み合わせたビルドの場合であれば、CPUとGPUの合計消費電力は215Wになります。この推定値215Wが、選ぶPSUの定格出力の80%未満に収まるのが理想です。550WのPYLON II Bronzeは、このエントリーレベル構成に最適な初心者向けのオプションです。
PC全体の電力をより正確に見積もる場合は、使用しているすべてのコンポーネントの必要電力を合計します。CPUやGPUと異なり、他のPCコンポーネントはモデルごとの差が小さく、似たような消費電力になります。
- マザーボード:40~85V、チップセットによる
- メモリ:1枚あたり3W
- SSD:1台あたり15W
- HDD:1台あたり10W
- AIO水冷クーラー:35W
- ケースファン:1基あたり5W
すべてのコンポーネントの消費電力を合計したら、その合計値よりも150〜200W上の定格を持つPSUを選びましょう。この余裕があることで、GPUの突発的な電力スパイクにも対応できます。
CPUとGPUの一般的な消費電力範囲
ミドルレンジCPUの多くは65〜125W程度を消費し、ハイエンドモデルでは250Wを超える場合もあります。一般的に、IntelプロセッサーはAMDプロセッサーよりも消費電力が高い傾向にあります。たとえば、Core i5-14600Kの消費電力は最大180Wであるのに対し、同等クラスのAMD CPUであるRyzen 5 7600Xの消費電力は最大133Wです。
Core i9-14900Kなどのワークステーション向けハイエンドCPUでは、フル負荷に消費電力が最大350Wに達することもあります。AMDのRyzen 9 9950Xも負荷時には最大250Wにまで上がります。
GPUの場合、モデルによって消費電力の幅が非常に大きいのが特徴です。RTX 5050などのエントリーレベルのカードであれば、負荷時に最大130W程度、AMD RX 9060などのミドルレンジであれば約250Wに達します。
RTX 5080は最大360Wにもなり、RTX 5090では575Wもの電力を消費することがあります。PSUは負荷が50%前後のときに最も効率よく動作するため、こうしたハイエンドGPUを使用する場合は、システムの推定消費電力よりも定格ワット数が25%ほど高いものを選ぶのが望ましいでしょう。RTX 5080には80 PlusとCybenetics Platinumの両方の認証を取得しているCYBERCORE IIを推奨します。また、より電力を必要とするRTX 5090にはFUSION 1600Wなどの高ワットPSUが適しています。この余裕があることでマルチGPU構成にも対応できるため、高負荷時でも静音性と安定性を維持することができます。